XPERIA X10 (SO-01B)にAndroid2.3.3を導入してしまう
今更感満点ですが、このブログではカスタムロムについて言及するのは初なので念のために記しておきます。
v13.0のレビューだけ読みたい方は読み飛ばしてください。
自分が利用しているXPERIA(いわゆる無印)はdocomoから販売・サポートが行われているわけですが、この製品発売当初はAndroidバージョン1.6で発売されました。
後に2.1へアップデートされ、シングルタッチだった液晶パネルも2点タッチのいわゆるデュアルタッチ(マルチタッチと言いたいところですがw)にアップデートにて対応しました。
2011年未明にハードウェアの製造元であるSony Ericssonが「X10(SO-01Bのグロバール版)にandroid2.3.3を提供する」というニュースでX10ユーザーは歓喜したわけですが、日本国内のサポート・管理を行なっているdocomoは諸々の事情で「SO-01Bの2.3.3アップデートは行わない」という対応を表明しました。
(正式な発表は無かったかもしれません。問い合わせたユーザーへそのような回答がなされていました)
事実上XPERIA SO-01BはAndroid2.1で打ち止めということになりました。
そして2011年8月上旬。
Sony Ericssonから公約通りグローバル版XPERIA X10用2.3.3アップデートが行われました。
日本のユーザーは本来指を咥えて見ているしか無かったはずですが、国内外のデベロッパーによってSO-01Bにもグローバル版2.3.3を導入する手順が公開されました。
のちに2.3.3祭りと呼ばれる某巨大掲示板やtwitterを中心にしたアップデート祭りが行われたのは記憶に新しいところです。
この「グローバル版2.3.3の導入」が「カスタムロムの導入」という形で実現されたわけです。
Thjap氏によるカスタムロムの開発・配布
実を言うと以前からAndroid2.2のカスタムロムについては国外のデベロッパーによって盛んに開発・配布されており、カスタムロムの導入については一部ユーザーにとっては既に日常的なものになっていました。
かくいう自分もそうでした。
そして2.1と2.2以上では明確な性能差があります。
Flash Playerの対応です。
2.1では再生することのできないFlashコンテンツを2.2以降では再生することが可能です。
そのためいつ行われるか分からない公式のリリースを待つことなくカスタムロムを導入することで2.2環境を楽しむことが可能となっていました。
その間も上記Thjap氏はカスタムロムをリリースしていましたがAndroid2.1をブラッシュアップした物をリリースしており、ROMの名称をThGoとされていましたが、2.2の導入を前提にしているユーザーには御縁の薄い方でした。
そしてこの度の2.3.3祭りにてThjap氏が動きました。
国内向け2.3.3カスタムロム、通称 ThGo 2 の誕生です。
氏のリリースするROMはグローバル版2.3.3をベースにSPモードの対応やdocomoの絵文字の対応。マーケットの利用にあたり「Xperia」対応アプリを正常にリストアップさせるべく「XPERIA arc」として擬似的に認識させる仕様にてリリースされました。
国内で利用する上で不便を感じることなく2.3.3を導入するベストな形のROMだと言えると思います。
海外のデベロッパーが中心だった2.2ROMの導入時は上記3点を自力で設定してやる必要がありましたが、氏のリリースするThgo2のお陰で現在はそのような手順は一切不要となっています。
導入は自己責任
導入にあたってはAndroid端末のroot権限を取得する必要があり、またOSの入れ替えのようないわゆる「改造」行為はdocomoのサポート対象外になります。
このような記事を読んで興味を持たれた方もいらっしゃるかもしれませんが(?)root権限の取得やカスタムロムの導入については「仮に端末が利用不能状態に陥ろうとも自己責任」という事が鉄則となっています。
現在リリースされているカスタム用ツール(おおざっぱな表現ですが)を持ってすれば「完全な利用不能状態」はほとんど遭遇することはないであろう状況ではありますが「トラブルを自分で回避する」気持ちとスキルがないと本当に利用不能状態になるかもしれませんので覚悟と理解の上で実施する必要があります。
導入手順
ここでは詳しい説明は割愛します。
というのも既に導入記事については旬をすぎている気がしますし、既に詳しく説明されたサイトが存在しますしね(;^ω^)
大雑把には以下のような手順になります。
- xdaのアカウントを取得する
- FLASHTOOLと必要なROM、ベースバンド71をダウンロード
- FLASHTOOLでroot権限を取得
- 同ツールでbusyboxとxrecoveryを導入
- xrecoveryでカスタムROMをインストール
- インストール完了画面が表示されたらバッテリーを抜きflashtoolでbaseband71を焼く
- 再起動
- 完了
上記の手順で2.3.3を一度導入したらベースバンドを焼く手順は省けますので以後は
- ROMダウンロード
- xrecoveryでROM導入
- 再起動
- 完了
と簡単にROMのアップデートが行えるようになります。
ThGo2 v13.0導入
前フリが長くなりましたがここからが本題になります。
長らく利用させていただいているThGo2ですがもうv13.0になりました。
アップデートを行うには大きく二種類あり、ユーザー領域を初期化する、俗に「フルワイプ」と呼ばれる方法と、それを行わずユーザー領域を保持したままOSをアップデートする「上書き」があります。
自分は余程のことがない限り「上書き」アップデートを行い、不具合が認められた場合にはフルワイプすることにしています。
今回も上書きにてアップデートを行いました。
以下にアップデート内容となるchange logを抜粋しておきます。
ROMのダウンロードは以下より
[2.3.3+2.3.7+arc][03/01/2012]ThGo2 v13.0 [Bestest] [ICS theme] [with T.E.A.M]
チェンジログ 以下本文より抜粋 —–
v13.0
a hosts file update
fix some scripts
fix theme
replace animation
kernelrev10-6
tweak GPU driver, get smooth !!
better battery
tweak kgsl
backport yaffs2 driver from .32 and fix msm_nand
update some audio drivers
many tweak
add highmem
add CONFIG_HAVE_KERNEL_~
update fs/ext2,3,4,driver
a lot of updated (mdp, drm, kgsl and more)
b update market to v3.4.4, replace autoupdater
fix some scripts
fix theme
speedup
mod animation
c update su binary
update hosts file & fix showing yahoo
fix some scripts
update appman
kernel rev11-3
ここまで —–
実は恥ずかしながら英語のチェンジログを見ても大雑把にしか把握できません(;^ω^)
今回目につく所ではGPU driverに手が入っているということ、テーマやスクリプトに手が入っているんだな。
程度の解釈です。
他にもバッテリーに関するfixやアニメーションに関する変更も記載がありますので体感で感じられる箇所もありそうです。
実際に導入した端末情報のスクリーンショットがこちら
導入後のインプレッションとしてはキビキビとした動作に磨きがかかったような印象を受けます。ただこれについては毎日使っていると、すべての状況において早くなったかというとそうではない場面にしばしば出くわすことがあるので一概に「以前より早くなった」とは乱暴に言いがたいところがあるのも正直なところです(;´Д`)
特にdeepsleepから抜けた直後などは操作不能状態が数秒続いたりすることもあり、各利用者のウィジェットの配置状況や常駐アプリの有無に左右されるところかと思います。
目に見えた違い
マーケットが新しいものに置き換わった
自分の端末だけの事象かわからないのですが、マーケットが新しいモノに置き換わりました。
以前導入したことがあり、新しいマーケットは動作が非常に重たいので古いバージョンを愛用していましたが、今回気がついたら新しいマーケットに変わってしまいました。
ヤフートップが見えるようになった
自分は別に問題なく、気にする状態ではなかったのですが旧バージョンではヤフーのトップにアクセスできないという事象が確認・報告されていました。
コレについての回避方法もあったようですが自分は特別困っていなかったので事象だけ確認して放置していました。
今回のアップデートでこちらも解消されたようです。
本当に他人ごとなレビューで申し訳ないですが困っていた方には朗報だと思います。
ちなみにスクリーンショットはDolphin Browser HDにて。
バッテリー持ちや安定動作については既に心配していませんが、基本動作や快適操作についてのポイントは今回もしっかり押さえられたバージョンのリリースとなっていると思います。
v12 ~ v12.1 あたりで少々動作がもたつく場面があった気がするので今後の常用でそのへんが改善されていることを祈りつつ引き続き利用してみたいと思います。
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